【保存版】トラクターの冬越しメンテナンス5つのポイント|春先のエンジン不動を防ぐプロの技
「冬の間、トラクターをそのまま放置していませんか?」 実は、冬の保管状況が春先の作業効率を左右する大きな分かれ目となります。何もしないまま春を迎えると、「エンジンがかからない」「サビが深刻化している」「ネズミに配線をかじられた」といったトラブルが一気に噴出し、高額な修理代が必要になるケースも少なくありません。
本記事では、弊社のプロの整備士が実践する「冬の整備ポイント」を、初心者の方でも分かりやすく5つのステップで解説します!!
春に最高のスタートダッシュを切るために、今すぐできる対策を確認しましょう。
この記事で紹介するメンテナンス方法は、弊社の整備士が現場の経験に基づいて実践している独自の方法です。個々の機体の状態に合わせて判断してください
1. なぜ冬のメンテナンスが重要なのか?よくある春先のトラブル
農機具のメンテナンスに関する調査では、実に多くの方が「冬期間の整備・メンテナンス」を重要視しています。特に冬場、トラクターを動かさない期間に発生しやすいトラブルは以下の通りです。
- バッテリー上がり: 低温による自然放電や、暗電流による電圧不足。
- 燃料系統のトラブル: 燃料タンク内の結露によるサビや、春先のエア噛み。
- ネズミによる食害: 残った泥や作物カスを餌にネズミが寄り付き、配線(ハーネス)を断線させる。
- 凍結による破損: 冷却水の濃度不足によるエンジン内部(シリンダーブロックなど)の損傷。と断言するのが
これらの故障は、冬の間の「ひと手間」で回避できるものがほとんどです。
2. プロが教える冬のメンテナンス「5つのポイント」
トラクターの点検において、最低限押さえるべきポイントは以下の5領域です。
① 洗浄と防錆:泥落としが「獣害対策」になる
「見える泥を落とせばOK」と思っていませんか?実は、洗浄の合格ラインは「金属の地肌が見えるまで」です。
- 重点箇所: ロータリーの裏側、タイヤの内側、アクスル周り。これらの場所は特に泥が残りやすく、サビの進行を早めます。
- 隠れたメリット: 泥や作物のカスを徹底的に除去することで、餌を求めてやってくるネズミを遠ざけ、配線かじりを防ぐことができます。
- 防錆処理: 洗浄後は可動部に適切なオイルを注油し、空気に触れる部分の酸化(サビ)を防ぎましょう。
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② エンジン・油脂類:LLC(冷却水)の濃度チェックを忘れずに
冬場に最も警戒すべきは「凍結」です。
- LLC(ロングライフクーラント): 冷却水の濃度が低いと、内部で凍結してエンジンブロックを膨張・損傷させる恐れがあります。専用のテスターで適正な濃度であることを確認してください。

- オイル交換: 稼働時間が少なくても、オイルは酸化し劣化します。1年に1回、または200〜300時間ごとの交換が推奨されます。クリーンな状態で冬を越させるのがベストです。
③ 燃料系統:タンクは「満タン」が基本
燃料タンク内の結露は、春先のエンジン始動不良(エア噛み)やサビの大きな原因になります。
- 対策: 燃料を満タンにして保管することで、タンク内の空気を減らし、温度差による結露(水分の発生)を防ぐことができます。
- 点検: 燃料コックの状態や、タンク内にサビが発生していないかも併せて確認しましょう。
④ バッテリーと電気系統:「マイナス端子を外す」のが最優先
プロが「冬の間にこれだけは絶対にやっておいて」と特に推奨しているのが、バッテリーのマイナス端子外しです。

- 理由: 接続したままだと、使用していなくても微弱な電流(暗電流)が流れ続け、春には完全に放電してしまうからです。
- 理想の保管: 可能であればバッテリーを機体から降ろし、補充電を行った上で、温度変化の少ない屋内で保管するのが理想的です。
⑤ 油圧・タイヤ・ゴム類:低温による「ひび割れ」をチェック
ゴム部品は低温で硬化しやすく、劣化が進みやすい特性があります。
- ファンベルト: 中古の場合、指で押して3cm~5cm程度のたわみがあるか、側面に細かいひび割れがないか一周入念に確認してください。ベルトが切れると、オーバーヒートや充電不良を招きます。
新品交換時はこれぐらいにしておくとベルトが伸びるので、正常範囲のベルトの中央を指で押して5~10mm程度たわむのが適正値になります。張りすぎると軸受寿命を縮め、緩すぎるとキュルキュル音やオーバーヒート、発電不良の原因になるため、定期的に点検・調整が必要です! - 油圧シリンダー: シリンダー部分のサビやオイル漏れがないかを確認し、必要に応じてグリスアップを行いましょう。
OK例
NG例


3. 「手遅れ」になる前に!プロへの相談タイミング
「部品の供給さえあれば、大抵の故障は修理可能ですが、その分費用もかさみます」と整備現場では言われています。特に、長年メンテナンスを怠った結果の重度なサビや、エンジン内部の損傷は、修理代が中古トラクターの購入代金に匹敵してしまうこともあります。
そうなる前に、年に1回はプロによる定期点検を受けることをおすすめします。
一般的な整備フロー(唐沢農機サービス等の場合)
自分でやるのは不安、という方は専門業者への依頼も検討しましょう。
- 依頼・相談: 公式サイトのフォーム、SNS(DM)、または電話で連絡。
- 引き上げ: 自宅まで積載車でトラクターを回収。
- 状態確認・見積もり: 不具合箇所を特定し、予算に合わせて内容を相談。
- メンテナンス・整備: プロの技術と設備でしっかりケア。
- 納車: 万全の状態で春の作業へ。
まとめ:冬のひと手間が、春の笑顔を作る
トラクターの冬期メンテナンスは、決して難しいことばかりではありません。 まずは「徹底した洗浄」と「バッテリーのマイナス端子外し」、この2点から始めてみてください。
これだけで、春先のエンジントラブルの確率はぐっと下がります。大切な相棒であるトラクターを長く、安全に使い続けるために、この冬は一歩踏み込んだメンテナンスに挑戦してみませんか?
自分で手に負えないと感じたときは、無理をせず農機具修理のプロに相談するのも賢い選択です。冬の間にしっかりと準備を整え、来年も最高の農作業をスタートさせましょう!
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みなさま良いお年をお過ごしください!
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