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【新社会人向け実践ガイド】『数値化の鬼』で学ぶKPI設定と仕事改善の具体手順

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数字が怖いあなたへ:『数値化の鬼』が示す仕事改善への道

新社会人として、あるいは新しい役割に就いたばかりの頃、会議で飛び交う「売上」「前年比」「KPI」といった専門用語や数字に、圧倒された経験はありませんか? 意味はなんとなく理解できるけれど、それがどう自分の日々の業務と結びつき、どのように活かせばいいのか、全くイメージが湧かない。数字を見るたびに不安になったり、自分の評価が気になって萎縮したりする。かつての私も、まさにそんな一人でした。

しかし、そんな私の数字に対するネガティブな価値観を180度変えてくれた一冊が、安藤広大さん著『数値化の鬼』です。この本を読み進めるにつれて、数字は決して冷たい「敵」や「評価基準」ではなく、自分の成長を正確に示してくれる「指標」であり、仕事の改善点を照らし出す「地図」なのだと実感しました!


 なぜ今『数値化の鬼』なのか?

『数値化の鬼』は、20万部を超えるベストセラー『リーダーの仮面』の著者である安藤広大さんが、数字に強いビジネスパーソンになるための思考法と行動法を、初心者にもわかりやすく解説した一冊です。著者は、多くの企業でマネジメント層や若手社員の指導に携わってきた経験から、「数字を見て行動を変える」こと、そして「感情ではなく、事実ベースで物事を語る」ことの重要性を説いています。

特に、以下のような悩みを持つ人にこそ、この本は深く刺さるでしょう。

資格で囲んだ言葉
  • 数字が苦手で、会議で発言するのが億劫だ
  • 目標を立てても、日々の行動に落とし込めない
  • 成果が出ない理由がわからず、漠然とした不安を抱えている
  • 頑張っているのに、上司やチームに正しく評価されている気がしない

この本は、単なるハウツー本ではありません。数字というツールを使って、自律的に考え、行動し、そして成果を出すための「マインドセット」と「具体的な手順」を与えてくれます。

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『数値化の鬼』から得られる3つの重要な学び

1. 「%」の落とし穴を見抜く力

「契約率50%」と聞くと、多くの人は「すごい!」と感じるかもしれません。しかし、この数字は実は「分母」の大きさによって、まったく異なる意味を持ちます。

たとえば、営業の現場で考えてみましょう。

Aさん:20件の商談を行い、10件の契約を獲得
Bさん:2件の商談を行い、1件の契約を獲得

どちらも契約率は50%ですが、AさんはBさんよりも圧倒的に多くの商談をこなしており、その数字には「行動量」と「再現性」の高さが表れています。

一方、Bさんの数字は、たまたま運が良かっただけかもしれませんし、これから同じ成果を出し続けるのは難しいかもしれません。

このように、表面的な数字だけを鵜呑みにせず、「分母は何なのか」「母数は十分か」という視点を持つことが、正しい判断をする上で不可欠です。特に、マーケティングや営業といった職種では、コンバージョン率やクリック率を盲信するのではなく、必ず母数とセットで確認する習慣が重要になります。


2. 目標を「行動」に分解する技術

本書で最も感銘を受けたのが、「数値目標だけでは人は動けない」という指摘です。たとえば、「半年で売上1000万円達成」という目標だけでは、何をどう頑張ればいいのか、具体的な行動が見えてきません。そこで必要になるのが、数値目標を日々の行動にまで細かく落とし込む作業です。

『数値化の鬼』では、このプロセスを以下のように具体化しています。

目標設定のステップ
  • 最終目標(数値目標)を定める
  • 目標達成に必要な期間を週単位、日単位に分割する
  • 目標達成に必要な行動を逆算する(例:売上1000万円には、契約10件、商談50件、アプローチ200件が必要、といった具合)
  • 1日単位の具体的な行動目標を設定する(例:今日中にアポイントメントを5件獲得する)
  • 毎週、設定した行動目標が達成できたか、結果を可視化して振り返る

このサイクルを回すことで、目標が「遠い未来の夢」から「今日やるべきこと」へと変わります。また、目標が未達成だったとしても、単に「ダメだった」と落ち込むのではなく、「どのアプローチ数が足りなかったのか」「なぜ商談が契約につながらなかったのか」と、具体的な原因に焦点を当てて改善策を練ることができるようになります。

この「目標→行動→振り返り→改善」のサイクルは、営業職だけでなく、広報、企画、エンジニア、どんな職種にも応用可能です。日々の仕事にこの習慣を取り入れるだけで、仕事の質とスピードは劇的に向上します。


3. 「変数」と「定数」を冷静に見極める

成果が出ないとき、私たちはつい「景気が悪いから」「ライバルが強いから」「上司が理解してくれないから」と、外部の要因に原因を求めてしまいがちです。しかし、どれだけ悩んでも、コントロールできない「定数」にエネルギーを注いでも状況は変わりません。

『数値化の鬼』では、この状況を打破するために、変えられること(変数)と変えられないこと(定数)を明確に切り分けることを推奨しています。

変数:自分でコントロールできるもの
【変数:自分でコントロールできるもの】
  • アポイントメントの件数を増やす
  • プレゼン資料や提案内容を改善する
  • 顧客へのフォローアップのタイミングを早める
  • チームメンバーへの情報共有の頻度を上げる
  • タスクの優先順位を見直す

定数:コントロールできないもの
【定数:コントロールできないもの】
  • 市場全体の動向や景気
  • 顧客の価値観や購買決定タイミング
  • 他部署の決定事項や会社のルール
  • 過去に失敗した案件

変えられない定数に悩む時間を、変えられる変数に集中して行動する時間に充てる。
この思考法を身につけるだけで、仕事へのアプローチが前向きに、そして建設的に変わります。

自分の行動を積み重ねることで、数字は確実に動き始め、やがて大きな成果につながっていきます!


Q&A よくある疑問と、本から得られるヒント

Q1. 数字が苦手な文系出身者でも本当に読めますか?

A. 全く問題ありません。私自身も文系ですし、むしろ、数字に苦手意識を持つ人にこそ読んでほしい一冊です。ビジネス書に苦手意識がある場合はYouTubeの解説などを見てから本を読むと、内容が頭に入りやすいかもしれません!

Q2. 読んでもなかなか行動に移せないときはどうすればいいですか?

A. まずは、「小さな一歩」から始めてみましょう。本書の教えをすべて実践しようとするのではなく、まずは「今週は商談件数を1件増やす」「毎日タスクを3つ書き出して優先順位をつける」など、たった一つの具体的な行動目標を設定し、それを1週間続けてみてください。小さな成功体験が、次の行動を後押ししてくれます。

Q3. どのタイミングで読み返すべきですか?

A. 新しいプロジェクトや目標が始まる時、思うように結果が出ずに悩んでいる時、そして職種や役職が変わる時など、節目ごとに再読することをおすすめします。その都度、自分の仕事の進め方を見つめ直し、行動の軸を整えることができます。


まとめ:この本が教えてくれた“数字の向こう側”

かつては「数字=怖いもの」と思っていた私ですが、今では「数字=成長の羅針盤」だと捉えています。『数値化の鬼』は、数字を単なるデータではなく、自分の成長を加速させるためのツールとして捉え直すきっかけを与えてくれました。

行動量→振り返り→改善というサイクルを意識して回せるようになると、仕事の質とスピードは確実に変わります。そして何より、数字という客観的な事実に基づいて自分の成長を実感できるようになるため、仕事へのモチベーションも自然と高まります。

新社会人の皆さん、そして「もっと仕事で成果を出したい」と願うすべての方に、この本を強くおすすめします!


【今すぐ行動を!】『数値化の鬼』を手に取る

もし、この記事を読んで少しでも「変わってみたい」と感じたなら、ぜひこの本を手に取ってみてください。きっと、あなたの仕事に対する見方、そして日々の行動が変わるはずです。

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最後までお読みいただきありがとうございました!