【緊急解説】青森震度6強地震と「後発地震注意情報」(三陸沖)を受けて私たちが今週やるべきこと|防犯・防災グッズの見直しリスト
1. 昨夜の地震と「後発地震注意情報」とは?
2025年12月8日午後11時15分頃、青森県東方沖を震源とするマグニチュード7.5の大きな地震が発生しました。青森県八戸市で最大震度6強を観測し、北海道から岩手県の沿岸にかけて一時津波警報も発表されました。
この地震を受け、気象庁と内閣府は運用開始以来初となる「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表しました。これは、日本海溝・千島海溝沿いでマグニチュード7クラスの地震が発生した後、さらに大規模な地震(マグニチュード8クラス以上)が発生する可能性が平時よりも高まっていることを知らせるものです。
「後発地震注意情報」が出たらどうする?
政府は対象地域(北海道から千葉県までの182市町村)の住民に対し、今後1週間程度、以下の対応をとるよう呼びかけています。
- すぐに避難できる態勢を整える: 就寝時でもすぐに逃げられる服装を用意し、枕元に靴や懐中電灯を置く。
- 事前の避難は求めない: 「必ず地震が起きる」わけではありません(確率は100回に1回程度)。日常生活を送りながら、備えを強化する期間です。
- 買い占めをしない: 過度な買いだめは物流を混乱させます。冷静な行動が必要です。
高市首相も「自らの命は自らが守るという原則で」と防災行動を呼びかけています。この1週間は、まさに「防災・防犯意識」を再確認する重要な期間となります。
2. 地震発生!その瞬間の「10の行動ポイント」
いざ揺れを感じたとき、頭では分かっていても体が動かないことがあります。東京消防庁が提唱する「地震その時10のポイント」を復習し、シミュレーションしておきましょう。
【地震発生時】まず身を守る
① 地震だ!まず身の安全
揺れを感じたり、緊急地震速報が鳴ったりした瞬間は、何よりも自分の命を守ることが最優先です。丈夫なテーブルの下や、家具類が「落ちてこない」「倒れてこない」「移動してこない」空間に身を寄せ、揺れが収まるまで様子を見ます。
• 高層階の注意点: 高層階(概ね10階以上)では揺れが数分間続くことがあり、家具が転倒するだけでなく、大きく移動してくる危険があるため一層の注意が必要です。
【地震直後】揺れが収まったら
② 落ちついて 火の元確認 初期消火
揺れが収まったら、火の始末をします。もし火を使っている時に地震が起きても、揺れている最中は無理に消そうとせず、収まってから火の始末をします。万が一出火した場合は、落ち着いて初期消火を行います。
③ あわてた行動 けがのもと
屋内で転倒した家具や散乱したガラスの破片に注意します。また、慌てて外に飛び出すと、瓦や窓ガラス、看板などが落下してくる危険があるため、周囲の状況をよく確認してから行動しましょう。
④ 窓や戸を開け 出口を確保
建物の歪みでドアが開かなくなることがあります。揺れが収まったら、窓や戸を開けて、いつでも逃げられるように避難口を確保します。
⑤ 門や塀には近寄らない
屋外にいる場合、ブロック塀や門柱は倒壊する危険性が高いため、絶対に近寄らないようにします。
【地震後の行動】安全確認と避難
⑥ 確かめ合おう わが家の安全 隣の安否
自分の家族や家の安全を確認したら、近所の安否や出火の有無についても声を掛け合い、お互いに確認し合いましょう。
⑦ 協力し合って消火・救出・応急救護
もし近隣で火災が発生したり、家具の下敷きになった人がいたりする場合は、地域で協力し合って消火活動や救出・救護を行います。
⑧ 正しい情報 確かな行動
テレビ、ラジオ、消防署、行政などから発信される正しい情報を入手し、デマに惑わされないようにします。
⑨ 避難の前に安全確認 電気・ガス
避難が必要な場合は、電気復旧時の通電火災(ショートなどによる火災)やガス漏れを防ぐため、必ずブレーカーを落とし、ガスの元栓を閉めてから家を出ます。
⑩ 火災や津波 確かな避難
地域に大規模火災の危険が迫っている場合は、一時集合場所や避難場所へ避難します。沿岸部や川沿いで大きな揺れを感じたり津波警報が出たりした場合は、直ちに高台などの安全な場所へ避難してください
3. 防災だけじゃない!被災地で身を守る「防犯・防災グッズ」
災害時は治安が悪化するリスクや、避難所でのトラブル、空き巣被害なども懸念されます。単なる「生き延びるための道具」だけでなく、「犯罪やトラブルから身を守る(防犯)」という視点を加えたグッズの準備が重要です。

① 笛(ホイッスル)と防犯ブザー
【用途】 建物や家具の下敷きになった際の救難信号としてだけでなく、避難所や暗い夜道で不審者に遭遇した際の防犯対策として極めて有効です。
- ポイント: 少しの息でも大きな音が鳴る「防災用」を選びましょう。常に身につけられるよう、家の鍵や非常用持ち出し袋の取り出しやすい場所に付けておきます。
② ヘッドライト・懐中電灯(予備電池含む)
ヘッドライト 充電式 LED 電池式 高輝度 usb 長時間点灯 価格:1950円 |
【懐中電灯 防災ライト 高輝度 ハンディライト ledライト充電式 電池式 価格:2980円 |
【用途】 停電時の移動や生活に不可欠です。暗闇は犯罪のリスクを高めます。光があることは心理的な安心感だけでなく、防犯効果も期待できます。
- ポイント: 避難時は両手が使えるヘッドライトが推奨されます。停電に備え、すぐに使える場所に置いておきましょう。
③ 貴重品を守る「隠せるポーチ」と「現金」
【用途】 避難所生活では、置き引きや盗難のリスクがあります。
- ポイント: 肌身離さず持てるウエストポーチやネックストラップ付きのケースに、通帳、印鑑、身分証、現金(公衆電話用の10円玉や100円玉を含む)を入れておきます。キャッシュレス決済が使えない停電時に備え、現金は必須です。
④ モバイルバッテリー(PSEマーク付)
iPhone Android 軽量 小型 MFi認証品 LED残量表示 5000mAh Lightning/Type-cコネクター内蔵 PD10.5W急速充電 残量表示PSE 価格:1399円 |
【用途】 スマートフォンは安否確認、情報収集、懐中電灯代わり、そして防犯ブザーアプリの使用など、命綱となります。
- ポイント: 大容量で、PSEマーク(電気用品安全法基準適合)が付いた安全なものを選びましょう。災害時は充電スポットに行列ができるため、複数個用意するのが理想です。
⑤ プライバシーを守るグッズ(女性・要配慮者視点)
価格:2080円 |
【用途】 避難所での着替えや授乳、就寝時の盗撮や視線からの保護など、防犯と尊厳を守るために必要です。
- ポイント:
- ポンチョ: トイレや着替えの目隠しになります。
- 簡易テント/パーティション: 避難所でのプライベート空間確保に役立ちます。
- 生理用品・紙おむつ: 配給が遅れることがあるため、自分用の備蓄が必須です。
⑥ 底の厚いスニーカー・スリッパ
【用途】 散乱したガラスや瓦礫から足を守る「ケガ防止」が主目的ですが、素早く逃げるためにも必要です。
- ポイント: 枕元に置いておくことで、就寝中の発災でも即座に行動開始できます。
4. 今すぐできる「自宅の要塞化」:家具転倒防止対策
「後発地震注意情報」が出ている今、最も効果的で緊急性の高い対策が家具の転倒・落下・移動防止対策(家具転対策)です。東京消防庁の調査では、地震による負傷者の約3〜5割が家具類の転倒・落下・移動によるものです。命を守るだけでなく、避難経路を確保するためにも不可欠です。
優先すべき3つの対策
- 寝室・リビングの安全確保:
- 就寝中に家具が倒れてこない位置にベッドや布団を配置します。
- 家具の配置を工夫し、ドアや避難経路を塞がないようにします。
- 器具による固定:
- L型金具: 壁にネジで固定するタイプ。最も効果が高い。
- ポール式(つっぱり棒)+ストッパー式: 壁に穴を開けられない場合に有効。天井と家具の間を突っ張り、家具の下にストッパーを挟むことで効果が高まります。
- ガラス飛散防止フィルム: 食器棚や窓ガラスに貼り、破片によるケガを防ぎます。
- 収納の工夫:
- 重い物は下段に入れ、重心を低くして倒れにくくします。
- 高いところに危険な物を置かないようにします。
5. 【農家向け】二次災害から命と暮らしを守るための特別対策
このセクションは、特に農家の皆様に向けた内容です。地震の揺れそのものだけでなく、その後に発生しうる二次災害、特に農業用ため池の決壊リスクに焦点を当てて解説します。
5.1. 隠れた危険「農業用ため池」の決壊リスク
農林水産省の資料によると、全国には約15.1万か所もの農業用ため池が存在します。これらは古くに作られたものも多く、大規模な地震の揺れによって堤体が損傷し、決壊する危険性をはらんでいます。
実際に、「令和6年能登半島地震」では、石川県、富山県などで合計290か所の防災重点農業用ため池が被災したという事実があり、決して軽視できないリスクです。万が一決壊すれば、下流の住宅や農地、公共施設に甚大な被害をもたらす可能性があります。
5.2. 地震発生後、農家が確認・実施すべきこと
ため池を所有・管理されている農家の方は、地震発生後に以下の行動を計画的に実施してください。
• ため池の緊急点検: 大きな揺れが収まった後、ご自身の安全を最優先に確保した上で、ため池の状態を確認してください。特に、堤体のひび割れ、陥没、漏水の有無などを重点的に点検します。二次災害の危険があるため、決して無理はしないでください。
• ハザードマップの確認: 平時から、お住まいの市町村が作成・公表している「ため池ハザードマップ」を必ず確認しておきましょう。万が一決壊した場合の浸水想定区域、避難場所、安全な避難経路を家族や地域で共有しておくことが重要です。
• 行政への報告と連携: 点検でひび割れや漏水などの異常を発見した場合は、直ちに市町村や都道府県の担当部署に連絡してください。能登半島地震では、アクセス道路の寸断により陸路での接近が困難なため池が多く、ヘリコプターで上空から状況を確認するなどの対応が取られました。迅速な報告が、行政による専門的な調査や応急措置につながります。
• 防災・減災対策の活用: 国や自治体は、ため池の防災・減災を支援する制度を用意しています。農林水産省の「農村地域防災減災事業」などを活用すれば、堤体の補強や、水位計・監視カメラといった遠隔監視機器の導入にかかる費用の一部補助を受けることが可能です。平時からこうした支援事業を活用し、専門家と相談しながら計画的に対策を進めることが、あなたと地域全体の安全を守ります。
6. 情報収集と安否確認:デマに惑わされないために
昨夜の地震後、SNS上では不安を煽る偽情報や誤情報の拡散が懸念されています。政府も注意を呼びかけています。
正しい情報の入手先
- 気象庁・自治体の公式サイト: 正確な震度、津波情報。
- 東京都防災アプリ: 災害情報、避難所マップ、オフラインでも使える防災ガイドが搭載されています。
- NHKや主要な報道機関: 確実な報道を確認しましょう。
安否確認手段の多重化
災害時は電話がつながりにくくなります。家族と「連絡がつかない」ことはパニックの原因になります。複数の手段を決めておきましょう。
- 災害用伝言ダイヤル(171): 声でメッセージを録音・再生。
- 災害用伝言板(web171): ネット上で安否情報を登録・確認。
- SNS: LINEやX(旧Twitter)などで「無事です」と発信する。
- Googleパーソンファインダー: 安否情報の登録・検索。
災害用伝言ダイヤルなどの体験利用は、毎月1日と15日に可能です。ご家族で一度お試しになることを強く推奨します。(出典:東京都防災ホームページ ポケットガイド)
まとめ:正しく恐れ、賢く備える
「後発地震注意情報」は、「必ず大地震が来る」という予報ではありませんが、「いつ来てもおかしくない」という強い警告です。しかし、私たちは過度に怯える必要はありません。「家具を固定する」「枕元に靴とライトを置く」「水を買い足す」「家族と集合場所を決める」。こうした具体的なアクションの一つ一つが、あなたと大切な人の命を守る確率を確実に上げます。
この1週間は、これまで後回しにしていた防災対策を実行する「チャンス」と捉え、冷静かつ迅速に準備を進めましょう。
【チェックリスト:今日中にやること】
- [ ] 枕元にスニーカーと懐中電灯を置いたか?
- [ ] モバイルバッテリーは充電されているか?
- [ ] 水と食料(最低3日分)はあるか?(日常備蓄の確認)
- [ ] 家族との安否確認方法・集合場所を話し合ったか?
- [ ] 部屋の家具は固定されているか?(または配置換えをしたか)
あなたの備えが、未来の安心に繋がります。
参考文献
• FNNプライムオンライン
青森で震度6強地震 気象庁「最悪のケースでは311のような地震」北海道・三陸沖後発地震注意情報を初発表 北海道から千葉の182市町村が対象
• FNNプライムオンライン
青森で震度6強から一夜明け高市首相「負傷者30名、住宅火災1軒などの被害。自らの命は自らが守るという原則で」と防災行動呼びかけ
https://www.fnn.jp/articles/-/972046
・農林水産省
農地防災事業~安全で安心な農業・農村づくり~
https://www.maff.go.jp/j/nousin/bousai/bousai_saigai/b_bousai/index.html
・東京消防庁
地震に対する10の備え
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/bou_topic/jisin/sonae10.html
・東京備蓄ナビ
https://www.bichiku.metro.tokyo.lg.jp/tips/
・東京都防災ホームページ ポケットガイド
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/_res/common/pocket/2025_p_j.pdf
・東京都防災ホームページ 東京都地域防災計画震災編(令和 5 年修正)の概要
https://www.n-bouka.or.jp/local/pdf/2023_10_08.pdf